物的資源の乏しい日本で・・ 28 enero 2005
受験シーズンたけなわです。
また、春には全く今までと環境の異なる新しい生活がスタートする人も多いでしょう。
私の周りにも決断の季節を迎える子たちがちらほらいます。
将来、企業に勤める人もいれば、自ら起業する人もいるでしょう。
どうであれ、思い描くところの自己実現に向けて一所懸命に努力して頂きたいものです。
資本主義全盛の、この世の中で生き残ってゆくには、それぞれの個人が何かしらの価値を生み出していかなければならないでしょう。
ほんのちょっと前の社会の状態と比べても、それは急激に必要となっている事を感じます。
世間で良いと思われていた職場に勤めたとしても、突然労働条件が変わったりする事が当たり前になってきましたよね。
企業やその他に媚びなくても、それらから進んで求められるような、スペシャルな力を身につけておかなければ安心出来ない世の中に変わってきたように思います。
国民ほぼ皆正社員だった時代には、会社が社会保障の役割を果たしてくれていた面がありましたが、世の中急激に変わってしまいましたね。アメリカ型の雇用形態に・・。
残念ながら今までのような、貧富の差の少ない社会は近い将来崩れていくのではないでしょうか・・。能力を認められた人には、より高い収入という形で。
それは合理的ですが、非情でもあります。・・弱肉強食・・。それはある程度生きとし生けるものの真理であるとは思いますが・・。
アルバイトなんか、払うべき社会保障費やら何やらトータルで考えると収入の面で正社員よりもかなり不利なのではないかと思います。この傾向のままアルバイト社会人の比率が増えただけでも、かなり貧しい社会になってしまうのでは、と危惧するものであります。国民皆アルバイトの労働条件になったとしても、まだ世界レベルで見れば富裕国でしょうけれど。アルバイトするならするで、それを能動的、野心的にやっていかなければならないでしょう。その就業形態は一時しのぎではなくなるかもしれませんから。
いずれにしても、資源の乏しい日本ですから、この、なんだかんだ言って裕福な社会を維持するためには、今のところ優れた人的資源に頼るしかないのです。
それには高度な教育が必要です。国民皆確実に読み書き計算出来る事がどれほど社会の力を押し上げるか。良識ある国民を生みだし、国の治安が良いだけで、防犯対策費等どれほど節約して効率良い社会を形成出来るか・・。良識によって電気、ガス、水道etc資源を効率良く使う事によってどれほど社会の負わなければならないコストが下がるか・・。そして一人一人が能動的に働く事によって、どれほど生産性が上がるか・・。
人口が減っていく事がほぼ確実な社会情勢の中で、今の生活のレベルを保つためには、労働人口となる一人一人がより効率的に働いていかなければなりません。
それには今まで以上に知識の習得、そして社会でともに生きるためのモラルの修得が必要であると考えます。必要になる教養と知識は若いうちに詰め込んでおきたいものです。学校の薄っぺらな教科書では足りないでしょうけれど。
日本が現代の経済競争まで世界的にみてほぼ勝ち残って来ているのは、働く人の民度の高さ、優れた人的資源によるところが大きいと思うんです。
若者には、育つ過程において、志をもって一所懸命努力する事をお願いしたいです。
君たちのためにも、私たちのためにも。