私のちょっと苦手な温泉 7 sept 2005
北海道道南登別温泉「登別パラダイス」・・
北海道道南ユートピア臼別温泉・・
岐阜県下呂温泉・・
兵庫県有馬温泉・・
長野県下諏訪温泉「湖畔の湯」・・
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北海道道南登別温泉「登別パラダイス」・・
浴場の広さと泉源の多さに惹かれたものの、お湯は循環どころか止まったままでぬるいし、ご飯は腐りかけてるし、照明さえも節約して付けないし、こんなところが日本にあったのかぁ!というくらい最低の経験をさせて頂いた旅館。お湯は死んでいたので、私は湯船に入る事さえ出来ませんでした。空前絶後。今月閉館だそうです。やっぱりなあ・・・。
お客さんが少ない日に節約したい気持ちはわからなくもありませんが、それだからといってお湯を止めたり、灯りを消したり、鮮度の悪い料理を出したりしたら客足が遠のき、そういったところは、やはりつぶれてしまうのでしょうね。しかし、たいていオフシーズンに泊まる旅館は料金も安く、また全てにおいてゆったりとしており良い事ずくめである事が多いです。誤解の無きよう。
登別温泉なら、やはり「第一滝本館」です!!!他にも大手ばかりが目立ちますが、どこも良心的なのではないでしょうか。
ちなみに登別には何種類もの泉源があり、温泉博物館の中にいるかのように、当地ではたくさんの泉質を味わう事が出来ます。
北海道道南ユートピア臼別温泉・・
泉質は問題ありませんが(むしろ最高!)、別の問題が・・。それはアブが多い事です。ここは入り口と脱衣所は屋内で、湯船は露天のみなのです。しかもダートを数分走った先の山奥で清流の脇という、アブには最高の生息地!アブ天国です。滅多に刺されませんが、あの牛の皮膚も通すというアブに咬まれたら痛いの知ってますし、これが十数匹、あるいは二~三十匹か、温泉に入る時の無抵抗な体に、そしてアタマに攻撃をかけてきます。
根性で入り倒しましたが、それは壮絶な大自然との戦いでした。人はなぜここまでして温泉につかるのか、これは男のロマンである。吹き出るアドレナリン!!!出た後の脱衣所も吹き抜けになっているからアブが一杯で、着替えもスリル満点!!!
・・こう書くとむしろ好きなのかも・・って思えてきますね。しかし、なぜゆえアブはあれほど攻撃的なのでしょうか。蜂はあんなにしつこくないですね。あの大きいのがハエのようにまとわりついてきます。
また、アブは夏に山の中で車を止めるとすぐさま車に攻撃を仕掛けてきます。
岐阜県下呂温泉・・
温泉地の顔、公衆浴場が塩素臭いとは・・・。ここは天下の三名泉と歌われているだけに許せなかった。三名泉の中では草津のみが秀逸であると言わざるをえない。白骨温泉の事件以降は源泉かけ流しがブームとなっているので変わったかもしれません。
また、泊まった事はありませんが、宿の湯はよいのかもしれません。ちなみにここは日本有数の美人の湯、アルカリ度の高さは折り紙付きです。本来ヌルッとして、肌をベールのように包んでくれるお湯を味わえるはずなんです。いずれ、ここには宿を取ってみないといけませんね。
兵庫県有馬温泉・・
温泉地の顔、公衆浴場「金の湯」でしたっけ?満を持して行楽シーズンのまっただ中に人気温泉地の日帰り湯へと出かけると、かなりの確率でこういった場面に出くわします。こういう時の、こういう場所での入浴感は、たとえて言えば、「満員電車の中で、周りをすべて脂ぎったオジさん達に囲まれてしまったかのような湯触りとニオイ」を味わえる温泉となります(男湯の事しかわかりませんが)。
どうです、これは温泉ではないでしょう?おそらく少ない温泉を大切に使い回すべく循環、しかも大幅に加水した上に大量の塩素を投入し何とか雑菌の繁殖を防ぎ・・・なんて事をしているのでしょう。出る時にシャワーで入念に湯を洗い流さないと気持ち悪かった。
本当は湧いたばかりの源泉を適度な大きさの湯船に満たし、かけ流しにして、それを適度な人数で楽しむのなら、塩素なんか入れなくてもレジオネラ菌なんて繁殖しないと思いますよ。井戸水は塩素殺菌しなくても飲めるのと一緒で。わたしはそんな温泉に入りたいので小振りの湯船の方が好きですし、また、どんなに良い温泉だとわかっていても、限度を超えて混んでいたら入りません。
ゴールデンウィークとか、共同浴場に列を作って並んででも入る人を見かけますが、そんなにして入っても湯が汚れてるからその湯本来の良さには触れられませんし、それなら知名度のないところでも空いているところを狙って出かけた方が良い湯、良い時間を経験出来るかと思っています。
いわゆる名物食堂なんかも外に列があったら私は絶対に入りません。近所の別の食堂に行きます。一人の人間が健全な精神状態を保つのに必要な空間の広さってありますね。相席でぎゅうぎゅう詰めの中でご飯は食べたくないなあ。都心の満員電車で雰囲気が殺伐とするのも当然の事でしょう。過密は、なにか異常な精神状態を生み出すのではないでしょうか。動物実験では良くない結果が出ていますし、人混みとは少し距離を置いた方がよさそうです。たまにはそういった異常性も良いものですが(例えばお祭りとかはその異常性による興奮を楽しんでいるのでは)、それはたまに、で結構です。
話が遠くそれましたが、ここも天下の三名泉のうちの一つです。もう一つの「銀の湯」も同じ自治体の運営なので、希望は持てないでしょう・・・。改善されている事を祈ります。
ひどい目にあった場所には二度と行かないので、その後改善されているのかがわからないのです。どなたかその後改善されているのでしたら教えて下さい。
ここは温泉地の規模に対して絶対的に湯量が少ないですから、残念ながら改善は難しいかもしれません。頑固親父、あるいはおかみの経営する良心的な宿を探して入る事をお薦めします。伝統の温泉地ですから、必ず数軒は良い宿もある事を確信しています。
泉質は濃厚な食塩鉄泉のはずです。鉄泉の上質なものは、私の経験から言わせてもらえば、伊香保温泉の泉源に近い温泉のように酸化が進んでいなければ本来、色が薄いはずです。もしかして極度に泉温が高いと、冷ますために時間をおかねばならず、管理が良くても真っ茶色にならざるを得ない場合もあるとは思いますが。
長野県下諏訪温泉「湖畔の湯」・・
下諏訪には良い温泉が揃う中、ここだけはマズイです。前述の、湯にオジさん臭い香りが漂っています。湯量に対して人が多過ぎるのでしょう。また、ここは循環です。
しかし、同じ温泉地の「新湯」「旦過の湯」はお薦めです。また、宿は高台にある公共のところに泊まった事がありますが、ごく普通だったらしく、印象には残っていません。あれは上諏訪だったかな?
世間で名湯の誉れ高くとも、実態は?という温泉施設も中にはあるんです。が、さすが日本、良心的な温泉施設の方が圧倒的に多いですし、また前述の施設の問題点も改善されているかもしれません。せっかく温泉天国日本に生まれてきたのですから、どんどん温泉に行きましょう!