フェイラ・ジ・トラジソン・ノルデスチーナス 14 mayo 2006
今日は朝、まずあの有名な両手を拡げたキリスト像の建つ、コルコバドへの登山を試みてみる事にする。
まずは芸術家が多く住むという、サンタテレーザの街への階段を登る。
振り返ればポンジアスーカルの山がよく見える。
階段を登り切ると出る曲がりくねった道路沿いには綺麗な家が続く。
そして街の中心付近にはツーリストインフォメーションもあった。
そこをもう少し登った先にバス停らしきものがあり、フォルクスワーゲンの乗り合いバンが通りかかったので、ふいに乗ってしまう。
市電の線路づたいに、車はグングン高度を上げながら登る。
右手にセントロを見下ろす絶景が続く。
市電の線路はかなり状態が悪く、また一台も通りかからないので、もしかしたらこれは廃線なのかもしれない。
日曜なのでちょっと判断に困る。
さて乗り合いバンの到着した地点は・・・
・・・なんとファベーラの入り口でした。
写真を撮っていると、近くにいた少年がこちらで絶景を撮るのはよいけれど、ファベーラを指差しながらあちらに入ってはダメと言う。
・・・それではこの先、登る道がない。
仕方なくあきらめて今日は引き返す事にする。
付近に建つ文化施設が絶好のビューポイントで、登りたかったコルコバドの丘がよく見える。
ここからは丘の頂上まで標高差400メートルくらいじゃないだろうか。
距離は、山道はくねるので6~7キロくらい。
おそらくここから登り始めれば、1時間半くらいで頂上に到達出来るだろう。
しかし今日はこの文化施設からの景色を眺めて満足する。
ここからは以前散歩したフラメンゴ海岸やセントロ方面までもぐるっと見渡す事が出来る。
ほどなくして再び乗り合いバンがやって来たので、それに乗って一度宿へと戻る。
そしてまだお昼だし、昨日も行ったサン・クリストバンのフェイラ(正式名称:フェイラ・ジ・トラジソン・ノルデスチーナス)へと再び行ってみる事にする。
今回はメトロのエスタシオ駅からバスを乗り継いで行ってみた。
首尾良く会場至近のバス停で降りる。
これは一度行ったものの強み。
会場に入ってみれば、今日は日曜ですごい人出!
ライブの音もあちらこちらから聞こえてくる。
会場のメインステージではいくつかのフォホーバンドが入れ替わりで演奏している。
サンバを聴き慣れた耳に、バイオンのリズムが懐かしく心地よく響く。
何カ所もあるうちのライブ会場のうち、お店ではなく道端のちょっとしたスペースを使って演奏していたフォホーは、特に私の心に訴えかけるものがあった。
サンフォーナ、トリアングロ、ザブンバのベーシックなトリオ編成。
長距離バスの中でよく聴いた、ルイスゴンザガのCDのようなサウンドだった。
日曜日、街中ではどこのライブハウスもお休みであまり見ものがない事もあり、リオで過ごす日曜日、一度はここに来る事を強くお薦めします。
生演奏がたくさんあるし、食べるところもたくさん。
ライブを聴くのに疲れたら席に座ってビールを飲んでいればよいし、一日中いられるところです。
充分楽しんだところで再び宿へ帰る事にする。
夜はラランジェイラス地区にあるカーザローザというお店へホーダ・ジ・サンバを聴きに行ってみる。
これは楽しそうだ。
一杯やりながらテーブルを囲んでサンバを演奏するというもの。
20時頃到着したら会場はすでに大賑わいであった。
明らかにプロの人もいれば、アマチュアと見受けられる人もみんな一緒になって演奏している。
いい音楽だ。
ブラジルを代表する音楽、サンバには楽しさの中に哀愁といったものが含まれていて、私はそういったところに強くブラジルらしさを感じてしまうのである。