スティック選び 24 abril 2007
なぜかスティック選びにトラブルを抱えた生徒が多く、面白い1日だった。
嬉しそうに新品のスティックを振りかざすH.S.。
5つ打ちとかやっていたのですが、アレッ、左手だけアクセントの抜けが悪いなーと思っていたら、スティックの目のつまりが左右で明らかに違う。
知らないブランドなんだけど、一応ヒッコリー。
だけどアレはないわなー。
低価格スティックは決まって比重が軽い。
今回一揃いどちらとも私の使っているVic Firthのものに比べて木が軽い。
特に左は激激軽で南洋材かと思う程。
あまりに木が軽いと太鼓を鳴らすのが難しい。
その後別の生徒。
TAMAの215Bヒッコリーを愛用していて、私のハービーメイソンモデルを貸してみたところ音の違いに感動したから、他にも色々と試してみた。
・・・もう過去にさんざん試してわかっちゃあいるのに、しかしこうして過去の記憶に頼らず実際に試してみると様々な感想、感覚が湧き出てくる。
TAMAはスティックが系統化されていて分かり易いから、まずはTAMAシリーズで比べてみる。
チップは玉型、ナツメ型にその中間タイプ。
私は玉型でチップ小さめのモノを愛用しているが、今回ナツメ型が気に入った。
普通に叩いた時に接地が広いからアクセントを叩くと音がパーンと出る。
マジ、ダイナミクスや音色の変化が付けやすいのもこの型だ。
受験生がポートレートみたいなので使ったら効果的だろう。
スネアだけではなく、ドラムセットも叩いてみたがナツメ型は特にライドシンバルの音がエロくて宜しい。
全然違うよね。
今度使いたくなった。
但し弱音は若干、品に欠ける感じに聞こえるかもしれないな。
さらに言えばこのスティックは、ブレ易い二つ打ちの速いところの振りも、なぜかキレイに揃いやすい。
TAMA H2155P。
材質・・・そりゃーヒッコリー一番使われていて無難な選択だし、メープルはシンバルを叩いたら華やかだけれど、今回オークが気に入った。
ダントツで芯のある音が出る。
これもスネアドラムだけの演奏になら良い選択かも。
但しライドシンバルには硬すぎて好きではない。
あんまり気に入ったので、同じくオークで出来ているプレイウッドのConcert No.1なども引っ張り出してみた。
これも良い。
とにかく!音の粒立ちやアクセントの抜けが素晴らしい。
生徒も自分が上手くなった気がすると感想を漏らしていた。
スネアの演奏には感じの良いスティックだ。
このスティック独特の短さも繊細さにはプラスだろう。
とはいえドラムセットには考えてしまう。
やはりライドの音がオモチャっぽくなる。
短いスティックのキャラクターがライドシンバルにはよく出てしまい、スケールの小ささがオモチャっぽく聞こえます。
短いのは振り回し感に乏しく、ダイナミックなドラムセットには向かないかもしれない。
しかし、オークという材質はスネアに関して言えば一押しだな。
使っている人は少ないかもしれないが、その固定観念に惑わされずに、音大受験生なら一度は試してみるべきだろう。
直径15-16ミリくらい、テーパー短めでオーク、チップはナツメか小さい球。なんてステッィクを個人的にはちょっと試してみたいと思いました。