カーニバル博物館(Museo del Carvanal) 20 junio 2007
昨晩早く寝てしまったから、今朝は6時に目が覚める。
この宿では、昼間はエアコンの効きが悪くてやや暑いが、夜はエアコンを付けっ放しで寝るとさすがに寒い。
今回キューバを訪れた最大の目的は、カーニバル博物館の打楽器奏者、ファン・オスカール・テヘラと共にラテンパーカッションの基礎を納めたDVDを作ることである。
昨日はムセオ(カーニバル博物館)が閉まっていて残念ながら会えなかったが、今日は会えますように。
そういえば、この4月に見つけた新刊でボニアティージョが表紙になっている本に、彼の写真も載っていたっけな。
そうだ、せっかく早起きをしたのだからコブレに行ってみよう。
コブレ教会とは、キューバ人にとって最も重要な聖地なのです。
コブレに行く事を誰かに伝えると、よく「コブレの砂を持ってきてくれよ」と言われる。
快晴。
バイーア(湾)の方に鉄道駅やバスターミナルがあるので、まずそちらへと出掛けてみる。
写真:バイーアに面した通り
が、道行く人々に訪ね、ターミナルで訪ね、コブレ行きのバスは市街地反対側のターミナルから出ている事を知らされる。
もしかしたらそうだったよなって、薄々わかってはいたけれど、あちらは遠いから出来れば行きたくなかった。
ビシタクシーという名前の人力車でコブレ行きのバスがあるCalle4へ向かう。
$3。
近い割にいい値段だ。
途中馬車と競争させる。
下り坂では人間の方が速い。
写真:人力車の背中から
写真:人力車の運転手と
バスターミナルに着いてみると、肝心のバスは発車してしまったばかりだった。
うん、真っ直ぐこちらに来ていれば間に合ったものを・・・
コブレ行きのバスは8:00,9:00,10:00にあるようだ。
次はグッと時間が開いて12:30。
写真:バス時刻表の掲示
ムセオに行くことが先決事項なので、今日はコブレに行く事をあきらめる。
12:30に街を出てコブレへ行ったら、カーニバル博物館のライブパフォーマンスには間に合わなくなってしまいそうだ。
徒歩での帰り道、ムセオに寄ったら今日は16:00からショーがあるとの事。
ファンが健在であることもわかった。
ついでにトローバに寄ってみる。
午前中はまだ何もやっていなかったが、午後からは演奏が目白押しの模様だ。
・・・12時から演奏が始まるはずだったが、13時を過ぎてもまだ始まらない。
仕方なくそこいらをブラブラして戻って来ると、ようやく演奏は始まっていた。
ソンの故郷、カサ・デ・ラ・トローバ。
気持ちの良いリズムにのって、肉声が場内に響く。
写真:トローバにて
いったん宿に戻って、今度はすぐにカーニバル博物館へと向かう。
いたいた!
ファンが階段から手を振っている。
久々の再会を喜び合う。
写真:カーニバル博物館にてファンと
写真:Juan Oscar De La Tejera
早速仕事の話。
収録内容や場所の話、etc…。
明日10時にここで落ち合って、コンガの雄、サン・ペドリートのフォコで収録する事になった。
ファンはサン・ペドリート地区の出身だ。
ショーが始まった。
やはりファンのプレイはすごい。
ショー自体、ダンスや音楽も多彩だ。
場所柄、衣装がチープなのが残念だ。
その点、首都ハバナでは数倍豪華だ。
ショーを見終えて、久々に懐かしのレストラン、1900(ミルノベシエントス)に行ってみた。
・・・絶句。
前々から噂はあったが、ついにCUC払いに変わってしまった事を知る。
食事は以前に比べて約10倍の値段を提示された。
飲み物は10ペソ→1CUC。
円安と通貨切り上げを換算すれば、飲み物については3年前までに比べてそれでも3倍ちょっとの値段。
思わず注文するのを止めて飲み物だけ頼んだら、どこからかチーフがやって来て今日はペソ払いでも良いという。
辺りを見渡してみると私の他に客が誰もいない。
カマレロ(ウェイター)に「何でだよ?」って尋ねてみたら、「今、他にお客さんがいない。私たちも稼がなければならない」との事。
ラッキーだ。
だけど、もうここにはそう易々と来る事は出来ないな。
愛用のレストランだったので、寂しくはあるが、その値段を払うなら他に良いところがたくさんある。
ちなみにこの後レストランを探してみたところ、ペソ払いのところをいくつか見つけた。
写真:レストラン、ノベシエントスの鶏ご飯
写真:レストラン、ノベシエントスのトマトサラダとアトウェイ
宿へと戻る。
今回の宿、ファンカルロスの家はバルコン・デ・ベラスケスの裏手にあり、街の中心、セスペデス公園からわずか2ブロック離れたところに位置する。
写真:ベラスケスのバルコニー
写真:セスペデス公園にて
トローバへは3ブロック、ムセオへは5ブロック、どちらへ行くにしてもせいぜい歩いて5分とかからないだろう。
トローバに次いで有名なチボリ地区にあるカサ・デ・ラス・トラディシオネスへも6ブロック程だ。
カラバリの家へは少し遠いが、それでも徒歩12分くらいのものだろう。
トゥンバ・フランセサの家へは歩10分くらいか。
ロス・オヨスへは歩15分。
チボリのフォコへもパドレ・ピコ通りの階段を上った先、すぐ近くだ。
クトゥンバの本拠地へも3ブロック、5分以内だな。
たまにお世話になる事があるプラサ・デ・マルテに面したパティオ・ロス・ドス・アブエロスへはちょっと遠いがそれでも多分徒歩15分以内。
ちなみに宿側のセスペデス公園と、このプラサ・デ・マルテにはさまれた間が最も賑やかな繁華街だと思う。
それからサン・ペドリートへはバイーアへと下って馬車を拾えば、さほど遠くもない。
馬車!コーチェ!
キューバでは馬車が公共の交通機関として普通に使われている。
写真:馬車
その他、中距離の輸送ではカミオンと呼ばれるトラックなども一般的な公共交通機関だ。
写真:カミオン
ちなみに馬車はいつでもOKだが、カミオンへは車掌の機嫌が悪いと外国人は乗せてもらえない。
近頃サンチアゴで流行っているのはバイクタクシー。
客は一人しか乗せられない。
こちらは外人でも10ペソ。
市内ならどこまで行っても10ペソ。
ま、市内ではカリブの家のみが重要な音楽の場所のうち、トロピカーナとかホテルのショーとかの高価な場所は別として、歩いていくのが辛いところだろうか。
22時少し前にカサ・デ・ラス・トラディシオネスへ行こうと宿を出る。
狭くて、音楽の響きがリアルで、ある意味トローバ以上に面白い場所なのです。
コロナ通りを確か112番地くらいまで下って右へ折れ、数区画先を今度は左に入ってすぐの場所にある。
いざ行ってみたら・・・
・・・閉まっていました。
初めてです。
上で警備の人が何かが壊れたとか言っていたけれど、よく聞き取れなかった。
今回はアンラッキーが多い。
ハバナではマラカが洪水で中止、ラスベガスのルンバも大雨で行きそびれ、サンチアゴに到着したら今度は追悼の為にムセオもトローバも演奏なし、カラバリがリハ日だったのに中止・・・そして今回。
見られるはずだったものを5本も落としてしまった。
そんなだから今回はいつもの旅よりも睡眠時間多めで、健康には良いかもしれない。
明日はいよいよ仕事中の仕事だな。
午前中からファンとラテン打楽器の基礎を収めるDVDの制作だ。
そして晩にはカラバリと打ち合わせ。
濃い1日が待っている。
写真:夜のサンチアゴ・デ・クーバ教会
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