カマグエイ(Camagüey)3日目 28 junio 2007
8:30に宿を出て旅行会社クーバツールへ。
快晴。
そして朝は風が涼しい。
当地では早朝が一番気持ちの良い時間かもしれない。
クーバツールに来てみると、まだお店は閉まっていた。
ウインドーの掲示によれば、開店は9時、12時からお昼休みを1時間はさんで17時までの営業だった。
今日は珍しく宿の朝食を頼んである。
9時から遅い朝食。
チーズもハムも美味しい。
キューバの目玉焼きとか、マヨネーズを付けてパンを食べたり、11年前ハバナに住んでいた頃を突然思い出して懐かしかった。
食は急に過去の記憶を呼び覚ます事がある。
カフェオレにパンをつけて食べたりもしたっけな、あの頃。
100%生オレンジジュースも今回はじめて頂いた。
フルーツの盛り合わせもいい感じだ。
これは案外お値打ちだ。
宿にもよるのだろうけれど。
アストロバスの事務所やクーバツールに、宿の人が問い合わせをしてくれる。
が、どちらも電話に出ない。
9:50。
宿の人によれば、昨日はフィエスタだったから、飲み過ぎてまだ寝ているのだろう、なんて言っている。
仕方がないのでもう一度クーバツールへと出掛ける。
まだ閉まっている。
昨晩見かけたロス・トラバハドーレス広場付近のイスラスールだかインフォ・ツールだかにも行ってみた。
バスチケット取り扱いの掲示はあるものの、ここでは売っていないと言う。
もしやと思い、宿の目の前に建つグラン・オテルでも聞いてみた。
ドアマン曰く、普段はバスのチケットを取り扱っているが、今日は売り子さんが病気でお休みとの事。
おそらく昨晩のフィエスタで二日酔いでもしているのだろう。
ついでに通りすがった銀行で日本円の両替は扱っていないか、尋ねてみた。
インデペンデンシア通り沿いのバンコ・フィナンシエロでは扱っているという。
これで市中に4つ、銀行を見つけた。
宿に戻ると主人アンヘルの叔父さん、アリスティデが再びあちこちに再びあちこちに電話をかけてくれる。
バスのオフィスにかけても、鉄道のオフィスにかけても電話をあちこちに回される。
あるいは話し中。
話し中が多いのは、どうもオフィスの電話を私用で使いまくっている様子だ。
キューバではこの手の問題が数多い。
最悪の場合、帰りたくても帰れない。
オフィスの怠慢により。
よって予約は早め早めにしておくべきだ。
電話はようやくアストロにつながったけれど、ガイドブックとは話が違い、外国人はアストロバスには乗せられないとの事。
トレン(鉄道)へはつながらない。
どうやら今はサンチアゴーバラデロ間にビアスールの便があるらしい。
仕方なくそれに乗る事を決断した。
カマグエイ午前2:45発バラデロ行き、25CUC。
出発するには厳しい時間だけど、ここは一つ前向きに、もう一度カマグエイのコンパルサが見られる事に感謝しよう。
そういえばアリスティデは自分の事を「アリスって呼んでくれ」と言っていたけれど、彼をアリス九号(字が出ない)のアコーデオン奏者として迎え入れる事は出来ないだろうか。
それとも誰かやってみないか、ビジュアル・ラテン。
結構新しいと思うけどな。
コンガ奏者にはサンチアゴからアンリスを呼んでやってくれ。
ガタイが良くて真っ黒でコワモテの本格派、最高です。
換金しに街に出る。
バンコ・フィナンシエロはマセオ広場に面してあった。
大体どこの街でもこの銀行だけは日本円を扱っているようだ。
レートは先週よりほんの少し良い。
頑張ってくれ、日本。
あの頃、1CUC=84円ほどで換金出来た頃、もう二度とこんな時代はやって来ないだろうと思っていたけれど、やはり二度とは来ないのだろうか。
20070628現在、1CUC=138円の換金レート。
帰りがけに一応クーバツールに寄ってみたら、午後にはオープンしていた。
今夜のバスを予約する。
宿の人は予約しなくても大丈夫と言っていたけれど、これで完璧に安心だ。
出発の30分前にはターミナルに着いているようにとの事。
さらにマタンサスまでタクシーでつなぐと36km、10-15CUC位かかるだろうとも教えてくれた。
さらにドーニャネリというケーキ屋に立ち寄り、1.5Lの水を一気飲みする。
水を飲むのは久々だ。
キューバに着いてからというもの、マジ殆ど全ての水分がビールだ。
たまには純粋に水が恋しくなる。
お茶でも良いのだが、当地に甘くない飲料は存在しない。
17時。
強風と共に雷雨は今日もやってきた。
もしかしたら今日のコンパルサも中止かもしれない。
コンガの太鼓にとって雨は大敵だ。
この季節、毎日夕方には雨が降るらしい。
とすると、やはり当地でこの季節にコンガのパレードが見られたのは奇跡に近い事なのか。
天候次第というのは不安なものだ。
カルナバル。
仮装して行列を作り、踊りながら道を流れてゆくコンパルサ隊。
それを煽るのは強力なリズムを打ち刻むコンガの楽団。
大太鼓が刻む2種類の、強拍に特徴のあるリズムに呼応して、さらにもう1種類のボンボがアウフタクトを特徴的に刻む。
2/2拍子だとして、小振りのレドブランテは8分を刻み、カンパーナ(鉦)に見立てた車のホイールは4分や8分を全員のユニゾンで刻む。
これがコンガ・カマグェヤーナのベーシック。
写真:Bombo
写真:Redblante
写真:Campana
当地のカルナバルで、ルンバと呼ばれているもう一方のリズムは6/8拍子だ。
センセーロ(鉦)がルンバ・クラーベと頭打ちを刻む。
ボンボはハバナのコンガと同じように、真ん中の音符にアクセントをおきながら1小節に4分音符3つを刻む。
サパート・サリドールは馬の足音の様にスラップとオープンを2発ずつ、交互にアフタービートを刻む。
こちらは2/2で表記した方が適当な感じだ。
大体キューバには2/2で表記するべきか、6/8で表記するべきか、迷うようなリズムが大変多い。
トレス・ドスはまた別のアフタービートのリズムを刻み、それら打楽器のリズムに乗ってトランペットやトロンボーンがメロディーを賑やかしく奏でる。
それからキントはアドリブだ。
まだたったの1度聴いただけでそんなに詳しくはないけれど、言葉にしてしまえば当地カマグエイのカルナバルで聴かれるリズムはそんな感じであろうか。
雨は早めに止んだから、今夜は走るかな、コンガのパレード。
期待を胸にふくらませて、とりあえず街に出る。
晴れ間も出てきたし、これは案外期待できる・・・かも。
出掛けに宿の人達と写真を撮ったりしていたら、やたらと会話が弾んでしまい、その間にビールやグァバのジュースをたらふくご馳走になってしまう。
アリスはやたらと洒落好きだ。
写真:左アンヘリート、中央筆者、右アリス
早めに出掛けようと思っていたものの、結局は宿に長居してしまったけれど、そうこうしているうちにコンガの音が聞こえてきたのでそれを聴きに外へ出る。
マセオ通りの終点辺りでは、一昨日見た出発地点以上に人が集まっていた。
色々な人の話を総合すると、終着地点のカリダ広場が一番盛り上がるらしい。
しばらくこの場所で見た後、6/8タイプのコンガ隊の横に付いて、私もカリダ広場に向けて走り出す。
道々すごい人の数。
昨日道を尋ねた時に聞いた、プエンテ(橋)をも渡る。
しかし、疲れたのでカリダ広場までは行かなかった。
途中2/2タイプのコンガにも付いてゆき、リズムを堪能した。
遠くで聞いた時に、頭打ちだけだと思っていたボンボはよく聴くと、あいだに細かなリズムを刻んでいた。
22:30頃にパレードは一段落した。
帰り道、「カンビオ」と言う名前の酒場に寄る。
モヒートを頼んだ。
ここは革命前まで、宝くじの販売で有名だった場所だそうだ。
雰囲気のある、良いバーだ。
そういえば、今日は夜になるまでアルコール類は飲まなかったな。
シャワーを浴びたら25時。
もちろん今夜1泊分は払った。
荷造りをも終えて、ただタクシーが来るのを待つ。
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