ハメルのルンバ(Rumba de Hamel) 8 julio 2007
日曜日と言えば、ハバナではハメルのルンバだ。
ハバナに住んでいた頃、家族は私にその存在を全く教えてくれなかった。
なぜかいまだに、しかも平等が徹底しているはずのキューバで、黒人でない人たちは黒人との接触を嫌がるのだ。
当然のように、私が黒人のコミュニティーへと顔を出す事を彼らは嫌がったのである。
ルンバの会場近くに市場があるので、そこへはしばしば出掛けたけれど、行く度に「この付近はちょっと危ないから」と言われたものである。
ハメルでルンバがある事に気付いたのは2001年、4年振りにキューバを訪れた時の事である。
毎週日曜日12時から始まるルンバに、今日も出掛けてみた。
到着してみると、今日も前回来た父の日のように女性陣が中心となって演奏していた。
ルンバの後に、音楽はオリシャへの捧げものへと変わる。
それらが一通り終わった後、メンバーが入れ替わって今度は男性陣のルンバが始まった。
トゥンバドーラ(コンガ)に加え、座っているカホンをアクセントに混ぜるスタイル。
キント奏者もトゥンバドーラを2本使っている。
ある奏者は割竹を叩いて細かなビートを刻む。
スティックにはサトウキビか何かの棒を使っている。
普通のスティックではおそらく出音が固すぎるのだろう。
クラーベやカンパーナ(カウベル)はかなりテキトーな楽器だ。
クラベスの片方は四角いただの角材にも見える。
また、カンパーナの裏は完全に破れている。
適当な時間を見計らってカンパのカゴがまわってくる。
それはよいのだが、しつこくしつこく何人もの人にコピー品のCDやDVDを売り込まれるのは閉口する。
一度断っても同じ人から再び声がかかる。
また、夏場だといつ来てもハメルは大変に暑い。
いつもTシャツを絞れるほどに汗をかく。
なぜ?風通しが悪いから???
まだまだルンバは続いていたけれど、余りに暑いので14時過ぎに引き上げた。
今晩はアントニオと、出来たら最近出来たという彼女も連れて来てもらって一緒にジャズカフェに行こうと誘ってある。
彼女が来られるかどうか確認してから席の予約を入れようと思い、アントニオに電話をしたところ、衝撃の事実が・・・。
もうすぐパパになるって。
彼女のお腹は今9ヶ月目だそうだ。
いやいや、この間会った時に教えてくれればよいものを・・・
びっくりしました。
お祝いを用意しようにも、今日は日曜日だ。
参ったな、これは。
とりあえずホテル等で換金出来ないかと街に出る。
ついでだからCDショップにも行ってみた。
そろそろキューバを出る日も近いから、資料収集しなければならない。
実はCUCが現在、不当に高いので以前の様にこちらでCDを買う事はないだろうと考えていた。
買うべきものを見つけたら、今や日本で買った方が安いのではないかと考えていた。
しかし、そこは敵もさるもの。
CUCをつり上げた分、CUC表示での値段は下がっているように感じる。
つまり、ドルに照らすと多分今も等価、以前と同じような買い得感を感じたのである。
特に少し古いけれどまだ手に入れていないものなどは、かなり割り引きされていてお買い得だ。
ロベルト・コンセプシオンの家で見せてもらったラサロとマノリートのDVDなどを手に入れた。
CD10枚にDVD5本で2万円ちょっと。
クレジットカードで直接買うと11パーセント高くなるから換金して現金で買った方が得だと店員に言われたけれど、どうせクレジットカードからお金を作っても11パーセントのコミッションを取られるから、もしかしたらカードで直接買っても損はしないのではないだろうか。
ここの店員はそういったシステムに関してあまり知識がないように感じた。
店員にクレジットカードからの換金は目の前、コッペリア入り口にあるカデカ(両替所)で出来ると言われ、列を作って並んだが、いざ自分の番になって換金しようとするとクレジットカードはここでは扱っていない、ナショナルホテルへ行ってくれと指示された。
仕方なく今度はここから少し遠いオテル・ナシオナル・デ・クーバへ歩く。
こちらでは問題なく換金出来た。
ただし、なぜか楽天VISAはNGで、オリコUPtyMasterはOKだった。
コミッション11%。
計算してみると、日本円の現金からの換金と比べてそんなに悪いレートでもなさそうだ。
本日のレートを知らないから、今はアバウトにしかわからない。
セキュリティの事も含めて考えると、クレジットカードから現地通貨を作るのが最も良い方法なのかもしれない。
ただしカードは何枚も持っていった方が良さそうだ。
理由がよくわからないけれど、使えるはずのカードが使えない事が頻繁にある。
所持カード1、2枚では、自分としては大変な恐怖を感じる。
以前にも米系ではなしに使えないカードがあった。
イオンカードだったような。
今回は8枚持ってきている。
うち普段メインのシティカードは、もちろんここキューバでは使う事が出来ないけれど。
どうにかこうにか換金出来たので助かった。
アントニオにお祝いを渡す事が出来る。
帰り道にマヤベを一本飲んだ。
おっと、そういえばさっきネレイダから電話をもらったんだった。
ご飯を食べさせてくれるって、わざわざ。
またまた出掛けなくちゃ。
ありがたい事です。
行ってみると今日はランゴスタ(伊勢エビ)だった。
伊勢エビはキューバだって高級食材だ。
恐縮。
おまけにブカネロまで付けてくれた。
ランゴスタには白ワインかビールだって。
確かに。
色々と海に行く相談をする。
もしかしたらレンタカーを運転する事になるかも。
日は火曜日に決定。
写真:本日のデザートを手に
宿に帰ると外からはロックっぽい野外ライブの音が聞こえる。
キューバは変わってしまった。
バラエティに富んできたといえば、それは豊かになった事でもあるのか。
ジャズカフェ。
アントニオを待っている間に、男が警察に逮捕される瞬間を見た。
見た目では誰が逮捕されるような事をするのかわからないものだ。
今晩は女性コーラスグループの登場だ。
心地よいサウンドだし、フロントの娘達のパーカッション、これがまたツボにはまっていい感じだ。
色々な事についてアントニオと話をした。
女性の話から政治の話まで、とめどもなく色々と。
途中、偶然にミゲリートが私たちのテーブルにやって来た。
久々の再会を喜び合う。
ミゲリートはブエナビスタのボンゴセロ、マエストロ・ロベルトの孫だ。
このジャズカフェでもしばしば演奏すると聞いている。
その後アントニオとは場所を変えて、宿近所のライブハウス、ラス・ベガスで飲み明かす。
帰る前に再び会う約束をしてサヨナラしたけれど、既に朝の4時半をまわっていた。
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