楽器店で大サンバ大会! 16 mayo 2006
朝、まずはカリオカ駅近くの楽器店街へ行く。
昨日買ったパンデイロの演奏法をビデオに撮らせてもらおうと思ったからだ。
というのも、パンデイロの教則DVDくらいブラジルだし絶対あるだろうと思っていたらどこの店にもなかったので。
店員さん達はみんな快く演奏してくれました。
解説する時にジョークも入ったりしてじわじわと場が盛り上がっていき、気が付いた時には店内が大サンバ大会に。
これは本当に行ってみてよかったな、と思いました。
サンバのパンデイロは、ワントゥーと2拍子でとった時の1拍目、4分割した4つめに、上に抜ける感覚を伴うアクセントが来る。
タンボリンは右手3連で箒みたいに細かな棒を何本か束ねたスティックを使って叩く1拍目と2拍目のあいだに、左手で楽器をそのスティックに当てにいき、合わせて1拍に4つ音を入れるような何とも捉えがたいノリ。
ついでに買い忘れていたタンボリンとトリアングロを購入。
そうしてビデオに撮らせてもらった後、地下鉄を使って体力を温存しながらカテーチにある宿へと引き返す。
そう、今日こそコルコバド登山を決行するために。
一度購入した楽器等の荷物を降ろした後、すぐにバスで登山の起点になりそうと目星を付けたコスメベーリョへと向かう。
12:50、コスメベーリョより登はん開始。
13:12シルベストレ病院へ向かう道との分岐。
ここまでは立派な住宅が連なる。
どうやらセントロ行きのバスはここいらへんまで来るようだ。
Ladeira dos Guararapes通りを登る。
その後Almirante Alexandrino通りに入る。
13:20平坦な道から十字路をぐっとターンするように急な登坂路に入る。
13:30 D.Martaというビューポイントとの分岐にさしかかる。
途中、車に乗りなよって声がかかったけど、自分の足で登りたいんです、と丁寧にお断りする。
14:06 Corcovadoあと100メートルとの表示。
しかし、これは有料のゲートまでの事だったらしい。
この後、一層急な坂道が続く。
中々頂上へはたどり着かない。
14:30コルコバドの丘、キリスト像の足元まで登頂!!
結局1時間40分もかかってしまった。
登山道がなく、車道を登らなければならないので想像した以上にアプローチが長かった。
30分ばかり景色を眺め楽しむ。
コルコバドの丘の上にあるキリスト像を街から仰ぎ見るのと、こうしてキリスト像のそびえ立つ丘の上から街を見下ろすのでは、同じコルコバドの丘と言っても随分と印象は違ってくる。
ジョビンの名曲は、はたしてどちらを歌ったものであるか。
しばし自分の足でこの丘に登った充実感にひたる。
15:05下山開始。
15:20有料のゲート。
下りは写真を撮ったり景色を眺めたりしないからとても速い。
15:40 D.Martaとの分岐。
15:56例の急な折り返し。
と、ここまでは順調だったのですが、その後すぐさまセントロ行きのバス停を目前にして背後から走ってきた年の頃18くらいの少年達5人に囲まれてしまいました。
この一カ所だけがファベーラと隣接していて危なかった。
なるほど強盗とはこういうものか。
少年達の顔はまだあどけない。
これから悪い事をしようとする興奮からか、荒い息をしている。
ある一人の少年は棍棒を振りかざして目を見開いている。
される側よりする側の方が事に対して構えるから緊張するのかもしれない。
このまま大人になると慣れて冷静に強盗するようになるのであろうか。
幸いな事にケガはなく、現場の50メートルほど先、カーブを一つ曲がったところに停まっていたパトカーのお世話になる事に。
事情を話すと警官二人がチャッとマシンガンを構えた。
マシンガンの弾倉を動かす音を始めて生で聴いた。
このままフェベーラへ討ち入ってくれるのかと思いきや、しばらくあたりを警戒した後、そのままパトカーはコスメベーリョの交番へ。
それからレブロンの観光警察へと連れていってもらう。
今にして思えば、警察もファベーラの連中に自分らが撃たれるのを警戒してマシンガンを構えたのであろう。
ところでリオの警察官はとても親切です。
警察署から保険会社、カード会社それに銀行へと電話をかけさせてもらう。
モノは保険である程度補填されるだろうから大して痛くはないけれど、W-ZERO3につけていた日記を失ったのが何とも痛かった。
コンサートの印象や様子には特にページを割いて詳細に記述してあったのだが。
またあちこちへの行き方、その他諸々の情報を出来る限り詳細に記述してあったので、もし残っていればこれからブラジルへ行く人にとって非常に有益な情報をブログにアップ出来ただろうに。
それと写真、幸いな事にはリオに入ってからSDカードを替えてあったので、こちらのデータは殆どが無事である。
とはいえ、コルコバドからの絶景は思い出のみになってしまった。
警察での手続きを済ませた後、宿へ戻りシャワーを浴びてすぐにコパカバーナのBip Bipへ出かけてみる。
そう、今夜は楽しみにしていたホーダ・ド・ショーロの日なのである。
聴いてみると、これはこれで美しいのだが、ちょっと寂しかったかも。
ギター二人にバンドリン一人。ショーロの曲は大して知らないが、アドリブは全くなかったように感じた。
テンポも常にゆったりとしていて一定。
日が悪かったのか。
サルバドールで聴いたショーロは素晴らしく、それには非常な感銘を受けたのだが、それに比べると今夜は内容が寂しかったように思う。
それはそれとして、近くのテーブルにいた子達と少し会話をして、ショーロのよい楽譜について教えてもらったりもした。
Escola Macional de Musica(国立音楽学校)でコピー出来る楽譜が良いらしい。
みんなコピーしてそれを使っているとの事。
まるで以前のジャズにおけるリアルブックのようである。