再び強盗に 17 mayo 2006
本日快晴。
ただ写真を撮るためにのみ、カリオカ付近へと向かう。
一通りぐるっと散歩する。
途中天然ガラナを飲む。
このカリオカ駅前の露店と、コパカバーナの一店のみしか「天然」である事ををアピールしてガラナを売っている店を私は知らない。
こちらは一杯50センターボ。
うまい。
その後、今度はコパカバーナへ。
まずは見つけておいたお店でインターネットをする。
日本語OKだとしても、読めるが書く事が出来ない。
もしかして私のよく知らない操作方法があるのかもしれない。
ミクシイ等日本のサイトは和文で読む事が出来るが、ヤフーUSAに頂いた和文のメールはすべて文字化けしている。
サルバドールでもそうだった。
日本語は少し特別な言語だからインストールされているマシンは少ない。
その後、コパカバーナの海岸を散歩。
昨日登ったコルコバドの丘にそびえる両手を大きく拡げたキリスト像がまぶしい青空に映える。
海岸では泳いでいる人たちもちらほら。
しかし、コパカバーナ海岸の波は殊の外荒い。
どうやら複雑な潮の流れをしているようだ。
それが証拠に、小規模ながら三角波が頻繁に立つ。
ひとしきり散歩した後、本日の目的であるモダンサウンドでのDVD購入へと向かう。
ブラジルでは他に見た事のない充実の品揃え。
が、結局買わなかった。
W-ZERO3を失った今、どれを買うべきか判断するための指針がない。
ジャケ買いするようなピンと来るジャケットにもあわなかったし、何を買うべきか途方にくれるのみであった。
それに同じ品にサンクリストバンの市場で見た値段に比べ、ほぼ五割増しの価格が付けられている。
店内では午後、生ピアノのソロ演奏をしている。
それを聴きながら休憩がてらこうして日記をつける。
思わぬアクシデントのため、昨日ここに出勤出来なかったのが残念でならない。
おお、ピアニストがコパカバーナを弾き始めた。
コパカバーナでこの名曲を聴くのは非常に感慨深いものがある。
とはいえ、これはおそらくブラジルの曲ではないだろうけれど。
おっ、今度はジェット機のサンバを弾いてくれている。
これはボサノバの好きな曲。
その後、有名なショッピングセンター、リオ・スールに行ってみる。
ウインドウを眺め、商品を冷やかしてみればブラジルの物価は高い。
建物の外に出てみると泳ぐ人がいるだけあって、13時半現在の気温は29℃、これなら確かに泳げそうだ。
乗り込んだバスの中でこの日記を書いていたら、隣の席の女の子に、日本語のかき方を教えて下さいと話しかけられた。
現代の和文中では、ひらがな、カタカナ、漢字、それにアルファベットを混ぜて使っている事を説明する。
漢字の読みには何通りもある事に興味深げであった。
そのまま宿へは戻らずに近所のフラメンゴ海岸へ散歩しに行ってみる。
そこで・・・
人通りはあったものの一瞬のスキを突かれて刃渡り20㎝ほどの刃物を突き付けられ、今度はケータイ等を奪われてしまった。
これで携帯内のminiSDカード1GBに入っていた何千枚もの資料写真までもがフイになってしまった。
今回は大人と子どもの二人連れ、話しかけられ、一瞬の間をつかれた。
しかし、まさか親子で強盗をするなんてね。
日本的な心情からいけば、普段強盗を働く親であっても、自分の子どもの前ではそういう姿は見せないだろうと思うのだけど、ここブラジルでは違うらしい。
あの子もポケットを探ってきて親のシゴトを手伝っていたから、このままいけば何の疑問も持つ事なく立派な強盗を働く大人になってしまうのであろう。
リオは本当に物騒である。
また警察お世話になる事に。
サンタテレーザでやられたというフランス人の夫婦と一緒にパトカーで観光警察へ護送される。
途中婦警さんに聞いたら、私の散歩場所サンタテレーザは市内で最も危ない場所の一つ、だそうである。
警察署に着いたら今度は日本人の女性がいた。
コパカバーナの繁華街でバッグをやられたという。
あそこが危ないなら行く場所ないじゃん、ってところです。
二日連続で強盗にやられ、彼等の手口がわかってきた。
彼等ははじめ穏やかに話しかけてくる。
そしてものを奪う時には必ずズボンのポケットにも合わせて探りを入れてくる。
今回はすでに財布を盗られ、持っていなかったので、素のままポケットに現金を入れておいたのだが、それには気が付かなかったようだ。
探すところが決まっているようなので、若干の小銭を財布に入れ、あとは貴重品と共にトラベルグッズとして売られているような隠しポケットにしまっておくと被害が少なくて済むかもしれない。
とはいえ、何も盗るものがないと逆上して命を狙いに来る事もあるらしいので、若干の現金は分かり易い場所へと忍ばせておいた方が良いだろう。
さて、またまた面倒な手続きを終えて、夜も再び本日二度目のモダンサウンド出勤をする事にした。
来てみれば、なんとリッチな編成でショーロをやっている。
これは昨夜のBip Bipより聞き応えがあるぞ。
楽器間の絡み方がよく練られている感じ。
こういうのを聴きたかったのです。
来てみて本当に良かった!
今、なんとあのコルコバドを演奏してくれている。
なんだか涙が出そうになった。
様々な世の中の不条理を憂えて涙腺が緩んだものか。
弦の柔らかい響きの上に乗る、低域で吹く、優しいフルートの音色が心地よい。