「硫黄島からの手紙」を観た 10 enero 2007
先月から気になっていた「硫黄島からの手紙」をようやく観る事が出来ました。
物語は淡々と進み、その描写は全く感情に流れる事がない。
戦争について思案を巡らすのに佳い映画だと思う。
国は違えど、同じ人間同士が殺し合う無意味さが大きく伝わってくる。
戦場では人が人としてではなく、虫けらのように死んでゆく、殺されてゆく。
弾、火炎放射、爆撃に当たれば人間それまでだ。
また描かれているように、この異常状態の中では捕虜が虐殺される事もあったのだろう。
いくら戦争が外交の延長線上にあるとはいえ、このような事態は極力回避せねばならない。
別の角度からは現実の戦争でもそうなのだろうが、軍には規律が大切だという事が垣間見える。
きちんと統制が取れなければ高邁な精神も何もあったものではない。
無統制ゆえの無駄死にについてはかなり詳細に描かれている。
上官の命令に従わない下士官の万歳突撃、玉砕という名の自殺。
上官が兵を大切にしようとしても最前線にいる下士官が兵力を無駄に浪費する。
現実の軍隊でも命令系統を完璧にするのは非常に難しい事なのだという事が想像出来た。
諸々の場面から人間として生きるという事はどういう事なのか、深く考えさせられる作品だ。
無謀な突撃を指揮した下士官が結局捕虜として生き残るのは、これまた戦争への痛烈な皮肉か。
娯楽映画のように一筋縄ではいかない。
しかし描写キツ(>_<)
これはなまじのホラーよりキツいわな。
ところで、こんな映画を観ている私のラテンジャズライブが本日、池袋であります。
1月10日(水)藤田浩司 Latin Cuban Session
池袋「マイルス・カフェ」:豊島区池袋1-8-8 溝口ビルB2 ☆TEL03-5951-6807
pm8:00 開始 ( 開始時刻30分前から入れます)
MC:当日1,500円 、前売り1,000円+当日2Drinkオーダーミニマム(1,000円)
藤田浩司 Latin Cuban Session
[藤田浩司(p&d) , かわ島崇文(sax), 永井健二郎(b) , Ludwig Nunez Pastoriza(ds) , 吉羽一星(timbales)、宮本仁(conga) ]