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ヤマハのピアノ工場で購入予定の楽器を試弾 20 abril 2007

ヤマハの浜松工場へと行ってきました。
今回の目的は購入予定であるC5LAを数台弾いて、その中から実際に購入する品を決める事。
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(ショールームのフルコンを試弾)
まずは工場見学。
ヤマハはガードが固く、工場内撮影禁止だ。
ピアノの、普段は見ることの出来ない場所を見ることが出来て興味深いものがありました。
木の張り合わせ具合や、弦を留めるピンの入り具合。
張力を支える鋳物フレームのオモテウラ。
響板はブナとカエデの合板なんだ。
ヤマハは総合企業だから、かなり意外に思えるものも作っている。
トヨタの高級車レクサスのパネルはヤマハ製だ。
見学終了後、浜松市山下町にある、新角のうなぎをお昼に頂く。
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至れり尽くせりだ。
お昼のあとは、いよいよ本日のメインイベントだ。
試弾室、デッドな特性の防音室に用意された3台のピアノの中から今回購入するピアノをじかに選ぶ。
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弾き比べてみれば、やはりかなりな個体差を感じる。
即断で右のピアノを除外。
他の2台に比べて明らかにキンキンした音と、低音に音色のムラがあった。
ま、ムラは調律次第でどうにでもなるかもしれないし、キンキンした音も経年変化とか、さきの事を考え合わせれば良い場合もあるのかもしれない。
しかし、私には判断しかねる。
ピアノは絶対に弾いてみてから買った方が良い。
残る2台。
仕上がりは同程度なのだが、響き具合が違う。
左のはカラッと明るく元気な音がして、ラテンキューバンのレコーディングでは粒立ちそうだ。
真ん中のはややウエット、響板の響きに色気がある。
1時間以上も弾き比べてさんざん迷った結果、真ん中の色気を取った。
カラッとした音は録音後の調整で作れそうな気がするが、色気のある響きは調整で作るのが難しそうだったから。
決めてみれば、今回同行して下さった伊藤楽器の高橋調律師も一致した意見だった。
選定室室長の梅原さんも真ん中の楽器がお気に入りだった事を、あとで高橋調律師が教えてくれた。
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(選定室室長の梅原さんと)
決めたのはヤマハグランドピアノC5LA。製造番号6192344。
これから作る作品の中で活躍してくれる事になるだろう。
もう一つ。
試弾館には私の大好きな音を持つピアニスト、リヒテルの弾いたピアノの展示があって弾く事も出来る。
録音年代とか詳しくはないのだけれど、自分の好きな、特別な「あの音」はもしかしたらこのピアノと共にあったのかもしれない。
独特の、自分に来る響きを考慮した譜面台や高い特注の椅子。
なぜかサインが2カ所に。
もちろん弾かせていただきました。
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(リヒテルピアノを弾く)
さて、楽器選定を終えて、かねてから興味のあった楽器博物館を見学に行きました。
これはまたすごい量の収集品だ。
鍵盤楽器は特にすごいと思った。
全部弾き比べてみたかったが、非常識な人もいるだろうし、そういうわけにはいかないでしょうね。
世界最初のピアノ、1700年頃までに作られたクリストフォリのピアノとか、ショパンが愛したプレイエル社のピアノ、リストが愛したエラール社のピアノとか。アップライトの原型、ジラフピアノとか。
チェンバロからクラビコードから色々。
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(ショパンの愛したプレイエル社のピアノ)
楽器とは関係ないけれど、ベートーベンのライフマスクとデスマスクの肉付きの違いなど興味をひかれた。
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(ベートーベン所有のものと同型)
ちなみにメキシコのマリンバはここで弾く事が出来ます。
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(懐かしいメキシコのマリンバ)
独特の雑音装置との響きが懐かしい。
途中インストラクターのデモ演&解説なども入り、楽しめました。
ギロの展示が一部間違っていたので、指摘させて頂きました。
ラテン音楽にちょっと詳しい人間なら誰でもわかる明らかな混同なのだが…よく調べて訂正の必要があれば訂正するそうだ。ま、当然の慎重な対応か。
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佐智江さんのギロと同等品がメキシコのギロとして展示されていました。
う~ん、アレを今後キューバのギロに訂正したとしても…それは間違いではなくなるけれど、楽器として普通に使われているのはふたまわり大きいですよね。
それからLP社のメタルギロはベネズエラの民族音楽で頻繁に使われていたなあ。
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(キューバの立派なカホン)
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(伝統的なキューバのソンで低音を担当するマリンブラ)
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(展示品のバタはやたら立派!)
楽器博物館見学を終えて、すぐ近くにある地ビール屋、マインシュロスへ飲みに行く。
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(地ビール屋マインシュロスと浜松のシンボル、アクトタワー)
ここはドイツもの一点張りでバイツェン、アルト、ミュンヒナーなどを飲む事が出来る。
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(マインシュロスのバイツェン)
強烈に制作者の意志を感じるビールだ。
どれを飲んでも同じテイスト。
ドライだ。
ほぼまったくスタイルではないが、世の中の主流はアサヒスーパードライなワケで、好きな人にはたまらないかもしれないな。
昨晩に続いてここでもまた・・・今回はこうして調律師の高橋さんと飲んで語り合ったのが一番楽しかったかも。

藤田浩司-koji fujita-

DrumStudio LA FIESTA

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