エリサベス・ルバルカバ(Elizabeth Rubalcaba)のショー 16 junio 2007
朝、サンチアゴ行きビアスールバスのチケットを買いに行く。
ホテルハバナリブレのCubaturで扱っている。
ネットで見た情報とは違って、以前と同じ$51だった。
その後、道向かいのお店でCD等を見る。
新譜は一枚$15ほどだから、もうこれは入手困難なもの以外、チェックしておいて日本で買った方が得かもしれない。
古いものに興味があるなら、大幅に割り引きされているので買っておいた方がよい。
写真:Hotel Habana Libre
道でパンを一個買って食べる。
実は後で気が付いたら、今日はこの一食でおしまいだった。
ブラジルもそうだったけれど、旅に出ると食べないな、俺。
帰りがけに水を買いに懐かしのスーパーに寄ったら、ルバルカバ家のネレイダとばったり会った。
このスーパーの上にアパートがあり、キューバの家族のような人たちとそこに住んでいた事がある。
自分の猛烈学習時代が懐かしい。
朝の10時から夕方までびっしりとレッスンを入れていた時代。
ドラム、ティンバレス、コンガやボンゴ、それにピアノとダンス。
ドラムは大体毎日2時間だったっけな。
スーパーから宿に戻る途中、今日もまた雨がぱらついてきた。
水を冷蔵庫に冷やす。
わずかの間に大雨となってしまい、ロベルト・コンセプシオンに電話をかけて、大雨だから家に行くのが少し遅くなる事を伝える。
小一時間待って、小降りになったところで外に出て、バス停で190番のバスを待つ。
15分ほどでバスはやって来た。
降りるべき停留所を間違えた。
5ブロックほど手前で降りてしまったところに、運悪くスコールがやって来た。
突風を伴ってこれでは傘をさすことも出来ない。
仕方なくビルの軒下で雨宿りする。
雨はいっこうに止む気配を見せてくれないから、しばらくしてまた歩き出す。
土砂降りの中を歩くから、ジーンズがどんどん重くなる。
久々に靴の中がグショグショになる感覚を味わう。
道路を流れ落ちる水の水かさが増してきて、道路を横切る度、少しでも高い場所を探す。
大抵は道路の真ん中が一番高い。
交差点毎に大回りして、歩道から道路の真ん中へと、水の少ない場所を見つけては跳び渡る。
ロベルト・コンセプシオンの家まであと一区画のところで、どうにもその流れを越えられない場所に出くわす。
道路が川となって浅いところでも深さ10cmはありそうだ。
この後に及んでも靴を水没させるのは嫌なものだ。
仕方がないので、道を大回りしながらあちらへ抜けられそうなところを探し歩く。
ほうほうの体でどうにか彼の家にたどり着いた。
しばし談笑の後、いきなりセッションが始まった。
私のピアノにナイレのボンゴ、それにピアノ教師ダニアのピアノベース。
曲は色々。
写真:セッション風景。私は写真撮影しながらしばし休憩中。
ナイレはX Alfonsoというバンドで、明日からギリシアツアーに出る事になっている。
会えてラッキーだった。
おいとましてマキナ(ペソ払いのオンボロタクシー)で今度はロベルティコの新居へ向かう。
新居はベダド地区の川向こう、ミラマール地区にあった。
豪邸だ。
ブエナビスタで稼ぎまくったお父さんの家も立派だけど、それをしのぐ規模と内装だ。
娘のマイレーネは初めて会ったときまだ中学生だったけれど、なんと生後6ヶ月になる男の子の母になっていた。
時代は移る。
ロベルティコはしばらくオマーラのバンドで忙しくしていたけれど、最近は再びジャズ系の活動をするべく計画しているそうだ。
手持ちのMacG4でデモを制作するらしい。
長年バンマスを勤めていたアフロクーバみたいなサウンドになるんだろうな、きっと。
私の「インファンタ657」を全曲聴いてくれた。
写真:Roberticoと
写真:アルバムタイトルのインファンタ通り
再び宿に戻り息を付く間もなくルバルカバの家へ。
今晩はエリサベスのショーを彼女の母親マルティカと観に行く事にしている。
ま、エリサベスは父のヘスス亡き今、確かに自分の子供のようなものだ。
実子にしてはちょっと大き過ぎるけどね、さすがに。
私のことを時に「パドリーノ・バカ(バカな保護者)」と呼んで笑ってくれる。
そう、エリサベスは片言の日本語を知っている。
誰が教えたって?そう、この私だ。
逆に、この私にヒドいスペイン語を教えまくってくれたのは彼女や、彼女の兄ミッチェルと当時の彼女フロールだ。
写真:エリザベス・ルバルカバ15歳
15歳、女の子にとっては成人式。
キューバ人のスラングさえも、実はこのルバルカバの家で学んだものだ。
みんな下品な言葉が大好きだから、あの頃、父のヘススや時にはその頃まだ小学生だったエリサベスもよくバカ会話の相手をしてくれたものだ。
私の暮らしていた家にも親子で遊びに来たりしていたっけ。
写真:遊びに来た小学生時代のエリサベスと父、ヘスス・ルバルカバ
ちなみに兄ミッチェルは2000年頃キューバを出て、今はチリのサンティアゴに住んでいる。
写真:ミッチェル・ルバルカバ
さて、カバレ・テアトロ・ナシオナル・デル・プラドでのショーは中々素晴らしかった。
あいつやっぱ才能あるよな。
そこいらへんは名門音楽一家の血なんだな、きっと。
へぇー、あのエリサベスがねーって感じだけど。
母親のマルティカも初めて見た娘のショーをとても気に入った様子だった。
招待して良かった。
宿に着いたら午前3時半。
明日は朝から今は亡き盟友、ヘスス・ルバルカバの墓参りに行く予定。
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